クリスマスイブとは
では、12月25日の前夜にあたる「クリスマスイブ」はどのような由来があるのでしょう。
「イブ」とは英語の「evening(夜)」と同じ意味の古語「even」のことであり、クリスマスイブとは
「クリスマスの前夜」ではなく「クリスマスの夜」のことなのです。
これには、キリスト教の前身にあたるユダヤ教の暦(ユダヤ暦)が大きく関わっています。
ユダヤ暦では、日没が一日の変わり目とされています。そのため、12月24日の日没から25日の日没までが
「クリスマス」となります。クリスマスイブは、すでにクリスマスに含まれている24日の日没から
深夜までということになります。
現在では、教会や宗派によって解釈はさまざま。一般の暦にならい、25日に日付が変わると
「クリスマス」とみなす宗派もあります。どの宗派も、それぞれの教えに則りクリスマスの伝統を
大切に守り続けています。
クリスマス表記の意味と由来
クリスマスの表記は「Christmas」または「Xmas」。それぞれどういった意味で
どこから由来するのでしょうか。詳しくご紹介します。
クリスマスを英語表記にすると「Christmas」。Christがキリスト、masはミサ(礼拝)という意味です。
クリスマスとは「キリストのミサ」という意味であり、世界のキリスト教国ではキリストの降誕を
お祝いする日です。
現在では「クリスマス」という言葉自体が降誕祭を表す名詞になっていることは世界共通。
クリスマスの決まった挨拶といえば「Merry Christmas!(楽しいクリスマスを!)」という言葉を
思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
クリスマスの表記にはもうひとつ「Xmas」というものもありますが、「Christmas」と「Xmas」
どちらも正しい表記です。
クリスマスの語源はギリシャ語で、最初の文字は「X」です。新約聖書のほとんどはギリシャ語なので
ギリシャ語の頭文字からとった「Xmas」表記は、英語表記の「Christmas」よりも
歴史が古いということになります。
しかしながら、近代になると「アルファベットのXがキリストというのはおかしい」といった誤解が広まり
公の場では「Xmas」表記はあまり使用されなくなりました。
使用されなくなったもうひとつの理由として、「Xmas」の表記はよく広告などで使用されており商業的な
イメージが強まったため、という経緯もあるようです。